Chipped Chocolate Cake

ひとりごとの小屋ん中

THE BEATLESとわたし

 

 

 

こんばんは。

秋の気配がしますね。もうすっかり夜は涼しい。

 

今回はわたしのTHE BEATLESにまつわるお話をしていきたいと思います。

忘れたくない思い出ですので、備忘録の意味も兼ねて

書いていきます。

 

 

 

 

 

皆様は初めて聴いた洋楽って何ですか?

私の場合は、『The Beatles』でした。

 

今考えると多分8,9才くらいだったと思うので、ビートルズがどれだけ世間で有名な存在か知らない状態でしたね。

 

小学生に入り、すぐピアノを習い始めた私は

とても練習嫌いな問題児でした。

自分からピアノを習いたいと申し出たのにレッスンになると行きたくなくなっちゃうという。ありがちですね。

ブルグミュラーあたりまでは楽しく弾いたのに、ソナチネがきて、ショパン、バッハ、、ほんとの有名クラシックになった途端、ン〜〜ワカンナイ!という感じでしょうか。前記事にも出てきた友達がジブリやアニメの曲を弾いていたので、それが羨ましくてヘソを曲げていたのかもしれません。

 

ある夏の日、日曜日だったと思います。父が二階の部屋に私を呼んで、ラジカセを起動しました。

どうやら父が好きな音楽を、それもとっておきのやつを、小さな私に教えてくれるそうなんです。

子供ながらに疑い深かった私は、頭のどこかで「父の聴いている音楽なんて自分に理解できるのか」と思っていました。

いつも家族で出かける時に車でかかっている松たか子や、兄と布団ダイブする時大音量で流すウルトラマンティガではないということです。そうなってくると、天才テレビくんのED「頑張って!ダーリン」か?忍たま乱太郎の「0点チャンピオン」かな?どれも違いそう。

父がそのCDをどこから取り出したのか全然分からなかった。全く手品のようでした。

そうこうしているうちにグレーブラックのスピーカーから聞こえてきたのは、ピアノの音色。なんかモコモコした音だなあ、と耳を凝らしたら、合唱曲みたいなフレーズが聴こえてきました。レッスンでもよく耳にする基本のドミソの音だったので、そればかりを追っていて「これは繰り返しのフレーズでできている」ということはとりあえず理解しました。音の部分だけを聴かせてもらってお腹いっぱいになった私は、英語に全く注目できず、それが洋楽だという認識も出来ないでいました。

 

曲目は『Let It Be』でした。

聴き終わるとサビの印象が強かったらしく、数日間は「レリピー、レリピー」と繰り返しながら兄と一緒に茶の間のテーブルの周りをぐるぐる回っていました。

 

そんなある日、「路地、レリピー弾いてみたら?」と母が言いました。

耳だけは良かった私は、すぐにサビまでの繰り返しのピアノフレーズを弾いて見せました。「どうだ!」と母を見やりましたが、母は「おお、すごい」という一言を残して、すぐ台所へ向き直っていったのです。どうやらあんまりびっくりしてくれないようです。その時違和感を覚えました。今弾いたものは、完璧にCDと同じフレーズではなかったのです。やっぱりどこか違う。もっと違う音が入ってる。この音か、違う。お、これか?ここか??

そんな感じで繰り返しフレーズをコピーしようと夢中になりました。今思えば、母と父が共謀して練習嫌いの私にけしかけたのかもしれません。

 

それが私とビートルズの出会いでした。

 

 

 

 

 

 

またしばらくした日の、小学校の昼休みのことです。

 

私には好きな先輩がいました。人生で初めて出来た「気になる人」でした。恋愛どうこうなんてまだ考えられません。たぶん「目が細くて背が高くて、いじわるな人」が好きだったんだと思います。カズくんと呼んでいました。掃除の縦割り班で、カズくんは私の班の班長さんでした。掃除の時間があれほど楽しみだったのも、あの時くらいでした。からかわれては突っぱねて、でも嬉しい。もっとかまってほしい。時々優しいとすっごくドギマギする。兄と同じくサッカーをやっていたカズくんは兄とも仲が良く、兄もカズくんといる時ばかりは一緒になって私をからかったりするのでした。

カズくんは6年生でした。私が今3年生ということは、同じ中学校に行ってもカズくんはそこにはいないということです。

昼休みが終わって教室に戻る時、階段の踊り場で、ひとり「Let It Be」を口ずさんでいました。英語は超適当でした。

その時階段には誰もおらず、吹き抜けの場所に響くのがすごく気持ちよくて、ちょっと声を大きくしました。

その時、進行方向からカズくんと兄が急に降りてきたのです。

パッと音を止めたのですが、もう遅かった。カズくんと兄は笑いながら「最近レリピー好きなんでしょ?レリピーレリピー」と、からかってきました。

いつもは身長が小さいことやちょっとコロコロしていることばかりをいじられていたのに、、すっかり気をぬいていた。自分からネタを提供するという余計なことをしてしまったらしい。

いつもよりものすごく恥ずかしくなってしまい、その時は何も言い返せませんでした。「頭にカッと血がのぼる」というのはまさにこのことです。昼休みの放送で音楽が流れていたからまだよかったけど、本当に無音の中だったら泣き出してしまって、更に恥ずかしいことになっていたかもしれない。。そのくらい、カズくんがいる前では構えてしまっている私でした。とにかく恥ずかしすぎて、一刻も早くその状況を脱したかった。

3年教室に行くには階段を登らなければなりません。普段3年生以上は西階段または中央階段を上っていて、東階段は2年の子達が唯一行き来する方でした。そこを通ると、3年教室まで2年の子の波に混じって歩くことになります。それは、、ちょっと、いやかなり勇気がいる。

少し考えて観念した私は、この恥ずかしさをごまかし切ることにしたのです。ずんずんと足早に階段を登り、すれ違いざまに兄の白Tにパンチをくらわせました。私も赤いトレーナーの横っ腹に腹パンをくらいました。

カズくんはというと、歯ブラシみたいな細っこくて白い脚をくねらせて、終始くつくつと笑っていました。

めちゃくちゃ憎たらしい。でも私はカズくんに腹パンすることはできなかった。

だから、ここにもし兄がいなかったとしたらいよいよ最悪の事態になっていたかもしれないですね。

 

 

 

 

5年生くらいになり自分のラジカセを持つと、父にビートルズの赤盤と青盤が入ったカセットテープをもらいました。

 

学校では「A Hard Day's Night」「Hey Jude」「She Loves You」などポップで馴染みやすい曲を耳にしていましたが、赤盤青盤でそのイメージがガラッと変わり、一気に新しいビートルズの世界に飛び込んでいきました。

「I Am The Warlus」「Strawberry Fields Forever」「Your Mother Should Know」などダークな調子の入った曲から「Ticket to Ride」「The Fool On The Hill」「All My Loving」「In My Life」(実はこのあたりが一番音楽的には好き)などを好んで聴くようになったのです。

 

今でも変わらず聴き続けていますが、まだまだその魅力が増していきます。

本当に、あの時期にビートルズを聴かせてくれた父には感謝しています。

 

 

 

 

 

はい。

ところで、

 

ビートルズ聴いてみたい!って方、曲多すぎるしどれ聴けば?って方。。今なら

 

THE BEATLES 1」(ベストの中のベスト。POPで明るめの代表曲揃い)

    ↓

Magical Mystery Tour」(2曲ほど被るけど、ベストとは違うビートルズの一面有り)

 

とりあえずはこの順でアルバム2つ聴いていただくことをおすすめします!

 

テレビでよくつかわれてる有名どころもいいけど、ポップじゃなくても素敵な曲がいっぱいありますよ。

ラジオ聴いてると、日本のロックバンドがよくおすすめしてますよね。

中学生の時の記憶だけど、覚えてるのだとBUMP OF CHICKENの方達は「Twist And Shout」「Lucy In The Sky With Diamonds」なんかをおすすめしてました。ギター弾き語りにとっても合う選曲ですよね!

カバーも数え切れないほどありますが、個人的にはLove Psychedelicoビートルズカバーがおすすめです。女性ボーカルで歌われる彼らの曲も美しい。力強く、しっとりとメロディの奥のコードやハーモニーを感じられるようなカバーをされています。

 

さあさあ、今回はこんな感じで綴ってまいりました。

 

ここまでお付き合いくださった方、もしいらっしゃいましたら

本当にありがとうございます!

しょーもない思い出話でした。

 

さいごに

The Beatles大好きです!今までありがとうビートルズ。これからもお世話になります。

 

 

 

 

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 皆様、ぜひこの機会にビートルズ聴いてみてくださいね!

 

 

ではー。

 

路地.